MEEQの詳しい説明や料金プラン、各種オプションなどについて知りたい方はこちらから説明資料をご確認ください。
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エゾウィン株式会社は、農業DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む北海道標津町のスタートアップ企業。「日本の食を支える」という大きな目標を掲げ、農作業向けのIoTプロダクトを提供しています。
さまざまな現場で人手不足が叫ばれる昨今、農業従事者の減少は特に深刻な問題です。そんな状況に危機感を抱いたエゾウィンは、日本の農業を次世代に繋げようと2019年に創業しました。「2040年に完全自動化農場を実現させる」ことを目指し、2020年に提供開始したのが「レポサク(Reposaku)」です。
レポサクは、トラクターやコンバインの動きを自動的に記録します。使い方は、専用端末を作業車両の電源に接続するだけ。これで、車両の稼働データがモバイル通信経由でクラウドへ送信されます。普段通り作業すれば、農作業の進捗状況を記録・管理できるのです。
このレポサクの通信を支えているのが、「MEEQ SIM」です。どんなメリットを重視して「MEEQ SIM」を選んだのでしょうか。「MEEQ
SIM」は完全自動化農場の実現に貢献できるでしょうか。エゾウィンの最高経営責任者(CEO)を務める大野宏さんに、話を伺いました。
エゾウィン株式会社 CEO 大野宏 さん
北海道は、国内農業生産に占めるシェアが高く、日本の食料庫といえる存在です。ところが、その人口は2040年までに50%以上減り、2021年に130万人いた農業従事者が2040年には35万人になる見通しで、人手不足による食糧危機が懸念されています。
かつてトレーディングカードゲーム事業を運営していた大野さんですが、行者ニンニクの栽培を手掛けたことから農業従事者と関わるようになり、農業を取り巻く環境の厳しさを肌で感じたそうです。そこで、自身の経験を生かして「日本の食を支える」エゾウィンを創業しました。
エゾウィンでは、農業DXソリューションを提供することで、日本の農業を未来へ繋ごうとしています。その目標は高く、国内最大の完全自動化農場を2040年に実現させる計画です。
自動化農場では、無人の自動運転トラクターや、農薬散布・生育状況確認用のドローンなどを効率良く正確に動かさなければなりません。そのためには、人間による現在の農作業をデータ化してシステムに学習させることが必要です。
そうした学習用データの蓄積を見据えつつ、現在の農作業を省力化させようと開発したのが、2020年にリリースした「レポサク」でした。
「レポサク」は、農作業用車両の位置情報をリアルタイムに自動記録して、進捗を可視化するソリューションです。全体の状況を容易に把握できるようにすることで、農作業の効率化を目指しました。
「これまでは、作業者が自分の運転している車両の位置を紙の地図で確認し、スマホや口頭で報告していました。一方『レポサク』では、専用端末を車両の電源に挿して、いつも通り作業するだけです。これで、1秒ごとに取得された位置情報がモバイル通信で送信され、クラウド上にある管理画面のマップにリアルタイム可視化されます。つまり、農作業の細かな進捗が手に取るように把握できるのです」(大野さん)
2040年の完全自動化農場という目標実現への第一歩が、農作業進捗をまず可視化する「レポサク」なのです。
レポサクの画面イメージ
独自開発した「レポサク」の端末は、GPSの信号に加え準天頂衛星「みちびき」のL6信号を受信することで、センチメートル単位の測位を実現しています。その位置情報と時刻情報とともに、資材の運搬や肥料の投入、農薬の散布といった作業内容まで自動記録する仕組みです。
各端末に紐付ける車両IDや作業者名、作業内容などの情報は、作業の開始前でも終了後でも構いません。特定の車両メーカーに依存することもなく、電源に挿すだけで使えます。
大野さんは、「レポサク」のポリシーを次のように説明してくれました。「とにかく『レポサク』端末を乗せて動かせばよい、という方針で開発しました。仕事のやり方を変えない、現場の邪魔をしない、現場に負荷をかけないようにしています。導入が簡単で負担が少なく、作業者はいつも通り作業するだけです」
「レポサク」を導入したお客さまからは、「無線での状況確認回数が1/6以下に激減」したことで「ストレスが減って業務に集中できるようになった」や、「タブレットを持っていれば圃場数から収穫の作業状況まで全部把握でき、計画が立てやすい。ロスがなくなった」といった声が寄せられています。
導入事例は65社に達し、年平均成長率(CAGR)は40%にも及んでいます。特筆すべきは解約率の低さで、今のところ解約は1件もない※1そうです。
大野さんは、「日々の農作業では、データを集めることそのものが大変です。現場に寄り添い、現場の人に伴走し、現場とともに考えて、『レポサク』を作りました」と話します。こうした姿勢が、実際に作業されるお客さまに受け入れられたのでしょう。
※1:2023年12月時点
こうした実績や将来性が評価され、「レポサク」は農林水産技術会議やOpen Network Lab HOKKAIDO、内閣官房などのビジネスコンテストで、さまざまな賞を受けています。
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「レポサク」のモバイル通信は、「MEEQ SIM」で処理します。複数あった候補のSIMから「MEEQ SIM」に決めた理由を、大野さんに話してもらいました。
農業支援が目的の「レポサク」は、お客さまの生産する作物や季節によって通信量が大きく変動します。農繁期と農閑期がある農業ならではの現象です。
「農作業なので365日使うわけでなく、作物や季節に対する依存性が高い分野です。もっとも、農閑期の通信がゼロになるとは限りません。基本的に冬場は使わないけれど、たまに除雪で使う、ということもあります」(大野さん)
そのため、各SIMの最大通信容量が固定される「高速通信は毎月○○GBまで」といった料金プランは、使い勝手がよくありません。SIMによってデータ容量が余ったり、逆に足りなくなったりします。
そこでエゾウィンは、「パケットシェア」プランが用意されている「MEEQ SIM」を選びました。パケットシェアなら、SIMごとに異なる通信量を、各SIMの通信キャリアが異なっていても「レポサク」全体で共有でき、無駄を減らせます。
パケットシェアには、もう1つメリットがあります。
農閑期の料金を抑えつつ、通信量の増える農繁期の料金を最適化する手段として、季節やエリアに応じて各SIMのプランを手動で変える、という運用が考えられます。ただし、この変更作業は面倒なうえ、変更漏れも心配です。
パケットシェアなら、面倒なプラン変更を行わずに全体的な料金を抑えられます。「レポサク」のような使い方でも、手間をかけずコスト削減することがパケットシェアで可能になりました。
「経費は削減したいものの、通信量の予測は難しく、料金の最適化は困難でした。ミークさんには無理なお願いをしたのに、こちらの声を親身に聞いて柔軟に対応し、パケットシェアの利用を提案してくれました。営業を担当された方は、相当(ミークの)社内で頑張ってくれたんじゃないかと思います」(大野さん)
「レポサク」は通信環境が決して良くない農地で使われるため、SIMの対応キャリアも重要です。その点、3キャリアで通信できる「MEEQ SIM」は、安心して使えます。
「比較したSIMのなかには、ある一つのキャリアしか使えない、というものもありました。3キャリア対応とのことで採用した『MEEQ SIM』では、今のところカバーできなかったエリアはありません」(大野さん)
現時点で北海道のお客さまが多い「レポサク」ですが、今後の全国本格展開へ向け、3キャリア対応の「MEEQ SIM」は強力な武器になるでしょう。
エゾウィンは、完全自動化農場を2040年に実現させる計画です。その農場では、無人で動くロボットトラクターやドローンなどの機械を組み合わせて農作業します。
2020年にリリースした「レポサク」はそこへ至る第一歩。これにより、「現場の生きたデータを収集し、可視化により現場の農作業を効率化」(大野さん)する段階に到達しました。
次のマイルストーンは2030年です。「レポサク」で集めたデータと行動シミュレーションを活用し、「どこでどのように作業したら効率的か提案する仕組みを作る」(大野さん)としています。つまり、「レポサク」が現場の司令塔になるのです。
「レポサク」は多くのデータを「MEEQ SIM」経由で収集しますが、現在のところお客さまが通信トラブルを意識したことはありません。今度のソリューション発展に向けて活用するためのデータを、順調に蓄積できています。これから徐々に「MEEQ」の管理コンソールで通信データ量などを確認し、検証をさらに積み重ねていく予定です。
現時点で北海道を中心に導入されている「レポサク」は、日本全国への大規模展開を想定しています。
そうなると、導入数は桁違いに増え、地域によって季節が異なり、管理する作物も多彩です。農繁期や農閑期はお客さまごとに異なり、通信パターンも現在から様変わりするでしょう。
そうした場合も、その時その時のエゾウィンと「レポサク」に最適なプランをミークなら提供可能です。エゾウィンが現場に伴走して「レポサク」を育てているのと同じように、ミークも伴走していきます。
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プロジェクト担当者部署・役職:CEO 大野宏 さん
ウェブサイト:
https://ezowin.com/
レポサク:https://reposaku.info/