様々な機器・設備をIoTで一元管理して鉄道の安全・安心を支える
設備監視システム『i-COMonS』に通信環境を提供するMEEQ SIM

アイテック阪急阪神株式会社 様

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MEEQ 閉域ネットワーク

MEEQ 閉域ネットワーク

毎日の通勤・通学、休日のおでかけをはじめ、私たちの日常生活と密接に関わっている鉄道。日々の安全な運行と利用者の利便性を実現しているのは、駅や線路、電気設備、橋梁やトンネル、切り通しなど様々な鉄道設備・機器が、鉄道会社の努力によって故障や不具合なく安全に運用されているからに尽きます。そして、数十キロから数百キロにも及ぶ鉄道路線に点在する様々な設備・機器の安定運用を支えるために行われているのが「遠隔監視」。鉄道設備・機器に取り付けられた様々なセンサーから得られるデータや監視カメラの映像を通じて不具合に繋がる恐れのある異変を素早く把握し、早期にメンテナンスを行うことで安全な鉄道運行を実現しています。

この様々な鉄道設備・機器の遠隔監視から得られるデータを、クラウドやサーバーに集約し、一元管理することで設備監視の業務効率化を実現したのが、アイテック阪急阪神株式会社が開発した設備監視システム『i-COMonS』(アイコモンズ)。そして、『i-COMonS』のクラウド構成において、様々な機器から得られるデータを集約してクラウド上にアップロードするゲートウェイ機器のモバイル通信にご採用いただいたのが『MEEQ SIM』です。

『i-COMonS』は、その開発背景として従来の設備監視システムにあったどのような課題を解決したのでしょうか。またシステムの中で重要な役割を果たすモバイル通信になぜ『MEEQ SIM』を選んだのでしょうか。アイテック阪急阪神株式会社 東京支社 交通事業本部 社会システム部長の原田正昭さんにお話をお伺いしました。

アイテック阪急阪神株式会社 東京支社 交通事業本部 社会システム部長 原田正昭 さん

アイテック阪急阪神株式会社 東京支社 交通事業本部 社会システム部長 原田正昭 さん

課題/ソリューション

課題
  • 用途に対して最適化された通信プランのSIMを利用したい
  • 強固かつセキュアなネットワーク環境を構築したい
  • 社内の経理処理に合わせた支払い方法を利用したい
ソリューション
  • 低コスト・低容量で1回線から利用できるIoT専用プラン
  • 閉域網・プライベート固定IPアドレスを提供
  • お客様ごとにグループ分けした請求書支払いなど柔軟な支払い方法を提供

鉄道設備を一元管理し、保守運用の効率を向上

アイテック阪急阪神は、阪急阪神東宝グループの中でICT分野のソリューション開発を担うシステムインテグレーターです。ビル管理ソリューション、ITソリューション、クラウドソリューション、デジタルマーケティングなど事業領域は幅広く、中でも原田さんが所属する交通事業本部では、阪急阪神グループに限らず全国の様々な鉄道会社を顧客として、駅や車両内の防犯カメラシステム、ホーム上における白杖や車椅子の検知システム、ホーム上で車両のドア付近にいる人を検知する安全システムなど、駅とホームの安全を担うITを活用した様々なシステムを開発しています。

そうした事業を展開する中で開発された『i-COMonS』は、駅にある様々な設備を遠隔で監視できるのが大きな特長です。駅には、エスカレーターやエレベーターが何台も設置され、それ以外にも鉄道運用に欠かせない受電設備(電力の受給設備)や蓄電池など、様々な設備が昼夜を問わず稼働しています。それらに内蔵されているセンサーなどから発信されるデータを『i-COMonS』の通信基盤(ゲートウェイ)に集約し、LTE通信でクラウドサーバーにアップロード。事前に設定した閾値に応じて設備管理者の監視画面にアラートを表示する仕組みです。

「これまでは、設備ごとに見なければならない監視画面が分かれていたり、様々なシステムを参照しなければならず、点検業務が非常に煩わしいものになっていました。それを一元管理できるのが大きな魅力です。また駅の設備だけでなく、線路上に設置されている架線柱の傾きやレールの温度など、様々な鉄道設備の遠隔監視まで一括してできるのが強みです」(原田さん)。

これまで、関西の私鉄の一部駅で受電システムの監視に導入が予定されているほか、関東の私鉄でも導入事例があるのだそうです。

i-COMonS

閉域ネットワークでの小容量IoT通信を最適なコストで実現

鉄道設備から集約した様々なデータをクラウド上にアップロードするという重要なモバイル通信回線に採用いただいた『MEEQ SIM』ですが、様々な通信事業者がいる中でなぜ私たちをご採用いただいたのでしょうか?

「まずは、『i-COMonS』におけるデータ通信では閉域網を組む必要があるため、『MEEQ SIM』が閉域網でのネットワーク構築を実現するための接続プランが豊富だった点です。そしてミニマムで契約できる通信容量が『MEEQ SIM』が最も小さかった点や、上りに特化したプランを用意している点も大きかったです」(原田さん)。

原田さんによると、公共性の高い鉄道インフラにとって、外部からのリスクに対して強固なセキュリティで対応するためには、閉域網での通信による堅牢性の確保は必須要件だといいます。実際、導入を検討している鉄道会社からも閉域網での通信環境を構築する点についてはニーズが高いのだそうです。その点において、「VPN-ゲートウェイ」「ダイレクト-ゲートウェイ」「SIMコネクト」と3つのプランの用意があり、閉域網の構築の仕方に応じて様々な接続プランを用意している『MEEQ SIM』は最適だったのです。

MEEQ閉域オプション


また、原田さんが注目されたのは『MEEQ』の通信プランです。『i-COMonS』で行われるようなIoT機器のデータ通信では、送受信されるデータは非常に小容量で、SIMカードに求められる通信容量も画像や動画を送受信するような環境と比較して小さな容量で賄えます。原田さんによると、他社の回線ではミニマムの通信容量が300MB程度で、これでもIoT通信にはオーバースペックと感じていたといいます。しかし、『MEEQ』がご用意しているIoT向けSIMでは、3キャリアに対応したデータ容量10MBのプランが月額143円で利用できます。「低容量でその分費用も抑えられるところが選定の決め手になりました」(原田さん)。

現在は、『i-COMonS』の機器仕様に合わせてドコモ回線をご利用いただいているアイテック阪急阪神。通信品質は良好でトンネル内に機器を設置しても問題なく通信が行われているといいます。「(IoTのゲートウェイを)携帯電話と同じ感覚で使用できるのはとてもいいですね」と原田さんは語ります。またIoT機器は内蔵されている通信機器の仕様によって使用できる回線が指定されているケースもありますが、ドコモ回線以外の通信会社にも対応しており、必要に応じてコンソール画面から異なる通信回線のSIMを発注できるという柔軟性にも魅力を感じています。

さらに運用面では、請求書払いに対応している点が社内運用上とても便利だといいます。「請求書を『i-COMonS』をご利用のお客様のSIMカードごとに分けて発行してもらえるのがとてもいいですね。これによって案件ごとに社内で処理することが可能になります。またコンソール画面から請求書のグループ分けができる点も便利です」(原田さん)。

導入拡大していく『i-COMonS』の通信インフラをサポート

原田さんによると、2023年に運用を開始した『i-COMonS』はすでに様々な鉄道会社が導入を検討しており、これから数年かけて多くの駅設備、鉄道施設に導入されていく見込みだといいます。その中で、お客様の中には「まずは1拠点で試験的に導入してみたい」というニーズもあるそうで、その点でも1回線から最短3営業日にSIMカードを用意できる『MEEQ SIM』は使い勝手が非常に良いといいます。「『i-COMonS』も環境構築が非常に簡単にできるのが特長なので、デモ環境の用意が1週間以内にできてお客様に提供できるのは大きな強みになると思います」(原田さん)。

原田さんによると、今後は『i-COMonS』の大規模な導入も予定されているとのことで、『MEEQ SIM』の調達数も100枚単位になっていくことが見込まれているといいます。今後、鉄道インフラの安定運用を支える基盤として導入が進んでいく『i-COMonS』。その通信インフラという重要な役割を担う『MEEQ SIM』は、これからもお客様のニーズに寄り添った最適な通信環境と運用面の利便性で、『i-COMonS』の導入拡大をサポートしていきます。

導入企業様情報

アイテック阪急阪神株式会社

アイテック阪急阪神株式会社

プロジェクト担当者部署・役職:
東京支社 交通事業本部社会システム部長 原田正昭 さん

ウェブサイト: https://itec.hankyu-hanshin.co.jp/
i-COMonS: https://itec-railway.jp/i-comons/

  • 事業内容:交通システム/エンタープライズソリューション/インターネットソリューション/ネットワークインフラソリューション/システム開発受託 等
  • 導入サービス:鉄道会社向け設備監視システム「i-COMonS」
    ※i-COMonSはアイテック阪急阪神株式会社の登録商標です。(登録6626589)